基本的生活習慣は生きていくために必要であり、社会の中で生活するために大事なこと。健康な成長と気持ち良い生活に不可欠なことで、生きる力の基盤となるものです。
排せつの基本的生活習慣は生まれた時から始まっています。おむつ交換をするとき「おしっこ(うんち)が出てきもち悪いね。お尻きれいにしようね。きもちよくなったね。きれいになったね。」の言葉がけ。このようなことが「排せつ」の習慣につながります。うんちやおしっこをした時の不快感、きれいになった時の気持ちよさや嬉しさを知ること、清潔に保つことが気持ちの良いことを知ることは、大切な感覚を養うことになります。
基本的生活習慣は大きくなったら自然にできるようになるものではありません。幼少時から大切に育んでいきたいものです。
基本的生活習慣の中でトイレトレーニングが一番の悩みだと大半の保護者がおっしゃいます。生活習慣絵本でトイレトレーニングの絵本の多さが、悩みの多さを物語っています。
排せつの習慣には、体の発達、心の発達、言葉の発達、その全てが必要です。一人一人発達は異なります。トレーニングの始まりも終わりも皆ちがって当たりまえ。子どもの個性を尊重し、子どもの様子や状況を見ながらゆったりと関わりましょう。
トイレトレーニング開始時期の目安としては、ひとりで歩けること、おしっこの間隔が2時間ほどあいていること、簡単な言葉を理解でき排せつの何らかのサインがあることです。これらはさまざまな考え方がありますので、保護者の考えに合ったやり方を選びましょう。
トレーニング中は何度おもらししてもだいじょうぶだよという親の対応と笑顔。このような心の安全基地があるからこそ、子どもはどんなことにも何度でも失敗をおそれず挑戦できるようになります。基本的生活習慣は親子の絆、信頼感の上に培われます。
トイレトレーニングを機会に、うんちやおしっこがどこから出るか。そしてその名称。そこは大事にするところ、きれいにするところ。そしてプライベートゾーンのことなども伝えていきましょう。
子どもが自分のうんちやおしっこを見たり触ったり、流れるのを見たがるのは自然なことですしとても大切です。自分の排せつ物に関心を持つことは自分の体に関心を持つこと。自分の体を大事にすることにつながります。
年齢に応じて、排せつは健康のバロメーターとなる大切なものだという意識がもてるようになりたいものです。毎日朝ごはんを食べ、いいうんちを出して、元気に活動しましょう。
次回は“基本的生活習慣”の「清潔」について、お話させていただきます。