子育て情報|絵本のめぐみ

保育者・保護者からの相談 Ⅲ

● 家庭と共有したいのですが
Q.  年中組の担任です。男の子・女の子の固定概念を取り除きたいので、色選びやシール選びなどでは、女の子でも車や紺や茶色、男の子でも花やピンクや赤を選んでほしいと思っていますが、保護者と考え方の違いもあり、なかなかうまくいきません。
A.  男の子だからとか女の子だからではなく、ひとりひとりの子どもとして関わっていること、ひとりひとりの思いや気持ちを受けとめながら保育をしていることを日ごろから発信していきましょう。 保護者には次第に伝わっていきます。保育参観でそのような考えを言葉で伝えたり、お便りで具体的な発信をしていくのもよいですね。保育者間でも考え方の相違はあります。 園としての方針を打ち出し、保育者間で共有しておくことも大事です。子どもたちにはさまざまな場で、「ひとりひとりみんな違っていいんだよ」「みんな違うんだよ」と伝わるような関わりをしていきたいものです。
 
● トイレでのこと
Q.  年中組の担任です。男の子が排泄しているところを別の男の子が見に行きます。一緒にトイレに入っておちんちんを見せ合ったりしています。男の子だし、子どもだし、触ったりはしていないので、友だちとの違いを知ることも必要かなと思い、何も言わずそのままにしています。
A.  自分のからだ、人のからだに興味を持つのは当然の発達です。同じかな?違うかな?そのような関心もあります。そのつどプライベートゾーンの話をしましょう。 絵本ではおちんちんの違いが描かれたものもあります。関心を持つ子が多いので、そのような絵本も出ているのです。顔がみんな違うように、からだもみんな違うんだよと伝えていきたいものです。 自分以外のはだかのからだを見ることはできません。 絵本で髪の毛の違い、顔の色の違い、からだつきの違い、いろいろな違いがあることを伝えていきましょう。 そしてどれがよいとか悪いとかはないことも、絵本や保育の場で伝えていきたいものです。
 
● はだかで一緒にシャワーを浴びることについて
Q.  年中女児の母親です。うちの園では2歳児でも水着を着せるのに、シャワーは全員はだかで何人もが一緒に浴びます。 娘は恥ずかしいけど先生には言えないようで、家に帰って「イヤだ」と言っています。 年長組でもみんなしていることなので、我慢させた方がいいでしょうか。
A.  お母さんご自身のお気持ちはいかがですか。娘さんも恥ずかしがっているし、プライベートな部分を人前で見せることに抵抗があるのなら、その思いを園に伝えましょう。 他の保護者の方と話し合ってみてもよいですね。プライベートゾーンは、人前で見せたり触らせたりしない大事なからだの部分として子どもたちに伝えていきたいものです。 シャワーでみんながはだかでは、プライベートゾーンの話も子どもに伝わりません。 子どもが「イヤ」と言える環境も大切ですし、「イヤ」と言われたら大人も子どもも関係なくやめるようにすることも大事です。 園でそのような対応がされていないようでしたら、そのことも含めて伝えていきましょう。保護者からの発信も必要です。
 
 

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