● 自分の性器に触ることは?
Q.
4歳の女の子の母親です。担任から「午睡中に性器を触っています」と言われました。性器を触っていることがよくないことなのか、やめさせないといけないのか、そこまでは言ってくれませんでした。どうしたらよいか悩んでいます。
A.
担任の先生がどう思っているのか、気になれば聞いてみてもよいですね。性器を触ることは男児・女児共に幼少時からよくある行為です。
気持ちがよく安心するから触るのであって、特別なことではありません。人前で性器を触っていなければ様子をみて構いません。
セルフプレジャー(自慰)に対して否定的なことは言わないようにしましょう。それでも、性器が痒かったり違和感があったりして触っている場合もあります。
床などにこすりつけて赤くなったり傷つけたりすることもあります。
日ごろから、からだを大事にすることや、からだのどの部分でも、痛いとか何か気になることがあれば、親に話してほしいということを伝えておきたいものです。
子どもたちにはプライベートゾーンについていろいろな絵本や視覚的な教材・人形などを使って科学的に楽しく伝えていきましょう。積み重ねが大事です。
プライベートゾーンのひとつひとつの名称や役割を教え、大事なところは人に見せたり触らせたりしないこと、パンツや服で守りたいこと、自分の性器は触ってもいいけれど人前では触ったりしないことも伝えましょう。
プライベートゾーンや性器についても、日ごろから話せる関係だとよいですね。
● おいしゃさんごっこ
Q.
年長組の担任です。男の子と女の子が一緒に「おいしゃさんごっこ」をしています。ごっこあそびなので様子を見ていましたが、最近は保育者のいないところでパンツを脱いだり脱がしたりしているようです。どのような対応をしたらいいでしょう。
A.
保育者がいない所でしているので、見られたくない、見られたら叱られるというのは分かっていると思います。
「おいしゃさんごっこ」そのものは、からだに関心をもち出した子どもたちの遊びですので決して悪くありません。「どうしましたか、だいじょうぶですか」「頭がいたいです」「じゃあ休みましょうね」など、相手を気遣ったり優しい言葉をかけたりもします。
質問の場合は、パンツを脱いだり脱がしたりするようですので、ここでも
大切なからだのこと、プライベートゾーンの話しをしましょう。そしてイヤなことはイヤと言えるように、そしてイヤと言われたらしない、していてもやめることを伝えていきましょう。
幼児期にひとつひとつ丁寧に具体的に話していくことで、さまざまな場面や状況に合わせることができるようになっていきます。今はそのつど、具体的に伝えていきましょう。
● 下品なことばへの対応は?
Q.
年少組の担任です。男の子女の子関係なく、「おちんちん」「おしりプリプリ」など、下品な言葉を笑いながら大声で叫びます。友だちと言い合ってどんどんエスカレートするんです。これって鎮めるべきでしょうか。
A.
「おちんちん」とか「おしり」などは、決して下品な言葉ではありません。あくまでも大事なからだの名称です。
からだが大事だということが分かるようになれば、大事なからだの名称を大声で叫んでふざけるようなことはなくなります。大事なことは騒ぎながら言いません。
大声でも話しません。子どもたちは関心を持っているから声に出すのです。決して「いやらしい言葉」「汚い言葉」「下品な言葉」なんて言わないでくださいね。
このようなことに関心を持って言葉に出している今をチャンスとして捉え、プライベートゾーンについて、そして「おちんちん」「おしり」にはどのような役割があるのか、クラスで子どもたちに伝えていきましょう。