子育て情報|絵本のめぐみ

乳幼児期からの性教育 ― 自分を守る気持ちを育むには ―

2023.03.20

性教育は生まれた時から始まっています。子どもは生まれると、養育者から世話をしてもらいます。養育者は、授乳やおむつ交換、お風呂、抱っこをする際、そのつど声をかけましょう。「気持ち悪かったね」「おむつ替えようね」「きれいになって気持ちいいね」「いやだったね」「手をふこうね」「おなかすいたね」「いっぱい飲もうね」「おいしかったね」。気持ちの代弁もしていますし、今後同意を得ることにもつながっていきますので、このような言葉がけは大事です。子どもが泣いたり、クーイングや喃語で何かを伝えている時はそれに応えましょう。「あなたのことを気にかけているよ」「見ているよ」「何でも言っていいよ」というメッセージはとても大切です。養育者、保育者から守られていると実感することで、自分を守ることできるようになっていきます。

1歳頃になると頭や手など、体の名前を覚えます。次第に細部の名前も覚えていきます。性器も頭や手と同じ体の一部として名称を教えましょう。男の子は「おちんちん」「男の子の性器」、女の子は「おまた」「女の子の性器」が一般的です。園で統一しておくとよいでしょう。体の全てに名前があり、それを知っておくことで、何かの時に言葉で伝えることができます。男女の性器の違いやさまざまな部位の機能も年齢に応じて伝えましょう。機能を知ることで大事にしていくイメージも湧きます。

そして「性器は他の人が勝手に見たり触れたりしてはいけない場所」だと伝えていきます。自分の体は全部大事、その中でもパンツで守っている性器は特に大事なところだということも伝えていきましょう。絵本や人形を使ってプライベートゾーンを伝えていくこともよいですね。信頼している身近な大人から「体は大事なもの、自分の体も友だちの体も大事にしようね」「自分の体は自分だけのものであって、自分の体のことは自分で決めることができるんだよ」と教えてもらうことで、大切にする気持ちが芽生えます。自分の大事な体を、他の人からいやな感じで触られた時に「いや」「やめて」とはっきり言えることにもつながっていきます。

 
 

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